ながいきラーメンの秘密 |
由来当店の先代の先代の、そのまた先々代の頃。 この店は、ここから山へ一里半ほど行った処にある神楽門前湯治村という山里で権兵衛という小さな蕎麦屋を営んでおりました。 その蕎麦屋は「鬼より辛い夜叉うどん」という名物もあり、おかげさまで大層な繁盛でございました。 ある時立ち寄った一人の旅人が、「この店の蕎麦も旨いが、大陸の蕎麦も旨い」と、ラーメンの話をされましたそうな。なんでも大陸の蕎麦は、美味である上に「医食同源」で健康にもなる蕎麦ということで、当主はとても興味を持ったそうです。 そこで独自に資料を取り寄せ、出汁や麺の研究をはじめました。 来る日も来る日も研究と試作を重ねますが、麺の配合が決まらず困り果て、村で薬草薬酒の研究をしておりました丹造に相談します。 丹造は中国の古い書物の中から「鬱金(うこん)」をみつけ、これを麺に練り込むことを助言しました。 ついに「ながいきラーメン」の完成です。ですが手狭な権兵衛の店舗でうどんや蕎麦の他にラーメンまで提供することができないので、ここ北の関宿の市場にラーメンだけの支店を出すことになったのです。当店の麺は、今も神楽門前湯治村の権兵衛から毎日取り寄せています。 秘伝の鬱金麺当店の麺を食べ、舌先に少々の香辛料を感じた方は、相当な食通かと存じます。その味こそが、天然薬草「鬱金(うこん)」です。 当店では、神楽門前湯治村にある専門の麺工房で、毎日麺を製造しておりますが、そこに練り込むウコンは2種類あり、季節にあわせて「春ウコン」と「秋ウコン」を使い分けております。 毎日食べても食べ飽きない、毎日食べれば健康増進。この言葉をモットーに、これからも研鑽を重ねて参る所存です。 百までうまい誰が言ったか「百までうまい」。 百歳になるまで食べたいだとか、百歳のお年寄りが食べても旨いだとか。はたまた一度に百杯ほども食べたい味だとか、百日続けて食べても食べ飽きないだとか、百人食べてだれもが旨いだとか。 いろいろ諸説紛々の「百までうまい」でございます。 |